2007年02月03日
小学館、ドラえもん同人誌摘発へ
ネット上で話題になっていた、
同人誌・ドラえもんの最終回に
ついてまとめられた同人誌が、
先日摘発されたぞ、同人イベン
トの主催筋で雑談をしていたと
ころ、【livedoorJ-Cast07/02/02】記事にて
07/01/31産経新聞連載で大きく
取り上げられていることを知り
ちょっとびっくり。
うーん、内々の警告かなとも思っていましたが
Wikipediaや新聞に取り上げられることを見ると
また、今年はいろいろとバタバタしそうな感じ
です。
この同人誌、いつ流通に載ったのかなと資料を
漁っていたところ、こちらの地元では、'05/11月
頃に出回り始めていることが判明。
当時書いた記事読み直して見たところ、ネットで話題になっている
反面、取締りの厳しさもまたコメントとして取り上げ
ていましたが、やはり現実のものとなってしまったこ
とに悲しみを禁じ得ません。
基本的に、同人誌というものは、仲間内で回覧して楽しむ
モノなのですが、一応そんな中でも、活動として触れては
いけないアンタッチャブルな作品群もあるわけで、たとえば
フレーベル社の「アンパンマン」だったり、ディズニーの
「ミッキーマウス」全般だったり、姉妹社の「サザエさん」
だったりします。
この中でも、ドラえもん(小学館)についても版権管理が
厳しいことで有名なのですが、最近はこのあたりの度胸試しを
堂々とする輩も多く、いつか問題として発生するんじゃない
だろうかと冷や冷やしていたところ、やはり、会場内や
都市伝説的な部分で収まっていれば、見逃される可能性も
あったにも関らず、一般同人誌書店への委託流通をした為か
爆発的に話題を呼び、流通冊数が1万3千冊を超えたところで
とうとう版権元の小学館も、遊びというレベルで見逃す規模で
あるために、摘発という姿勢を打ち出されたと感じます。
実際のところ、通常の商業誌レベルの漫画単行本でも、初版
として本が流通する冊数は、せいぜい5千〜1万冊程度のこと
を考えると、この数字がいかに大きなものであるかがうかがい
知ることができめでしょう。
どちらかというと、作者没・作品継続の状況下で、版権のない
一ファンによるこの都市伝説的作品の結末は、いかに出来がよ
くても、作品感を大きく壊すことにならざるを得ず、こういった
措置がとられる危険性は、同人作家として常に隣り合わせの問題
として向き合わなければ成らないのが実情です。
私も、昔同人小説サークルで、吉岡平氏のファンをしていたと
きに、たまたま顔を合せる機会があったため、氏の作品のオマージュ
を冗談半分で進呈したところ、「うーん」と唸って、その取り上げた
作品をとっとと連載打ち切ったなんて悲しい出来事もありました。
今から思えば、そのとき氏は、喜んだ半面、作品感に踏み込まれた
率直な感想を逆に私にぶつけてきたことを覚えています。
同人としてのパロディー活動について、いろいろと昔から議論は
盛んですが、逆に何もないところから生み出される創作の苦しみは
オリジナルを正面から向き合った人でしか分からない苦難の部分
なのかもしれません。
入門として、こういうパロディー・オマージュ的な活動は、訓練と
しては最適ですが、そこから再び一歩上に進むことが出来る人は
さらに限りがあると強く感じる次第です。
商的な部分での活動が段々ととりなされる同人界で、今回の
摘発は、久しぶりに1つの波紋を起す可能性があります。
ファンレベルの活動を逸脱した行為が、その後何を呼ぶのか
ということは、なかなか実感することが出来ないと思いますが
1つの踏み台として、自分を脱皮させる通過ポイントとして
抜け出さないといけない部分や注意する部分が、まだまだ
この世界には多くあることを改めて実感する次第です。
【関連】
○田嶋安恵(Wikipedia)
○【知はうごく】
・「パロディーが生む文化」著作権攻防(6)−1
【産経07/02/01】
・「試される文化の奥深さ」著作権攻防(6)−2
【産経07/02/01】
・WebTrend2007
☆「模倣が生む才能」著作権攻防(6)−3 (ドラえもん記事)
【産経新聞07/02/01Web版】
・「知的なユーモアが必要」著作権攻防(6)−4
【産経07/02/01】
<関連情報>
−同人イベントでの著作権指導事例
○【速報】版権元の警告により販売中止・破棄
【2005/12/30記事】
漁っていたところ、こちらの地元では、'05/11月
頃に出回り始めていることが判明。
当時書いた記事読み直して見たところ、ネットで話題になっている
反面、取締りの厳しさもまたコメントとして取り上げ
ていましたが、やはり現実のものとなってしまったこ
とに悲しみを禁じ得ません。
基本的に、同人誌というものは、仲間内で回覧して楽しむ
モノなのですが、一応そんな中でも、活動として触れては
いけないアンタッチャブルな作品群もあるわけで、たとえば
フレーベル社の「アンパンマン」だったり、ディズニーの
「ミッキーマウス」全般だったり、姉妹社の「サザエさん」
だったりします。
この中でも、ドラえもん(小学館)についても版権管理が
厳しいことで有名なのですが、最近はこのあたりの度胸試しを
堂々とする輩も多く、いつか問題として発生するんじゃない
だろうかと冷や冷やしていたところ、やはり、会場内や
都市伝説的な部分で収まっていれば、見逃される可能性も
あったにも関らず、一般同人誌書店への委託流通をした為か
爆発的に話題を呼び、流通冊数が1万3千冊を超えたところで
とうとう版権元の小学館も、遊びというレベルで見逃す規模で
あるために、摘発という姿勢を打ち出されたと感じます。
実際のところ、通常の商業誌レベルの漫画単行本でも、初版
として本が流通する冊数は、せいぜい5千〜1万冊程度のこと
を考えると、この数字がいかに大きなものであるかがうかがい
知ることができめでしょう。
どちらかというと、作者没・作品継続の状況下で、版権のない
一ファンによるこの都市伝説的作品の結末は、いかに出来がよ
くても、作品感を大きく壊すことにならざるを得ず、こういった
措置がとられる危険性は、同人作家として常に隣り合わせの問題
として向き合わなければ成らないのが実情です。
私も、昔同人小説サークルで、吉岡平氏のファンをしていたと
きに、たまたま顔を合せる機会があったため、氏の作品のオマージュ
を冗談半分で進呈したところ、「うーん」と唸って、その取り上げた
作品をとっとと連載打ち切ったなんて悲しい出来事もありました。
今から思えば、そのとき氏は、喜んだ半面、作品感に踏み込まれた
率直な感想を逆に私にぶつけてきたことを覚えています。
同人としてのパロディー活動について、いろいろと昔から議論は
盛んですが、逆に何もないところから生み出される創作の苦しみは
オリジナルを正面から向き合った人でしか分からない苦難の部分
なのかもしれません。
入門として、こういうパロディー・オマージュ的な活動は、訓練と
しては最適ですが、そこから再び一歩上に進むことが出来る人は
さらに限りがあると強く感じる次第です。
商的な部分での活動が段々ととりなされる同人界で、今回の
摘発は、久しぶりに1つの波紋を起す可能性があります。
ファンレベルの活動を逸脱した行為が、その後何を呼ぶのか
ということは、なかなか実感することが出来ないと思いますが
1つの踏み台として、自分を脱皮させる通過ポイントとして
抜け出さないといけない部分や注意する部分が、まだまだ
この世界には多くあることを改めて実感する次第です。
【関連】
○田嶋安恵(Wikipedia)
○【知はうごく】
・「パロディーが生む文化」著作権攻防(6)−1
【産経07/02/01】
・「試される文化の奥深さ」著作権攻防(6)−2
【産経07/02/01】
・WebTrend2007
☆「模倣が生む才能」著作権攻防(6)−3 (ドラえもん記事)
【産経新聞07/02/01Web版】
・「知的なユーモアが必要」著作権攻防(6)−4
【産経07/02/01】
<関連情報>
−同人イベントでの著作権指導事例
○【速報】版権元の警告により販売中止・破棄
【2005/12/30記事】